高齢者医療
話題になっていた論文ではありますが...UpToDateの「What's new in geriatrics」より抜粋⑤終末期のDeath rattle,いわゆる死前喘鳴,のどのゴロゴロに対してブチルスポコラミン 20mgを1日4回CSの有用性を示したRCT Effect of Prophylactic Subcutaneous Scopol…
UpToDateの「What's new in geriatrics」より抜粋③ パーキンソン病および関連疾患は神経変性疾患の中で2番目に多にも関わらずあまり緩和ケアが行われていない...という背景からパーキンソン病(PD)および関連疾患の緩和ケア/ホスピス紹介基準が提唱されました…
UpToDateの「What's new in geriatrics」より抜粋② 高齢者の進行癌でCGA(高齢者総合機能評価)で1つ以上該当しそうな人に、CGAを行うと化学療法の副作用低減だけでなく転倒やポリファも改善する、という多施設クラスターRCT CGA!!CGA!!CGA!! Evaluation of ge…
2022年ということでUpToDateの「What's new in geriatrics」より抜粋① 高齢者医療としては ・白内障への介入は股関節骨折や転倒介入に関して一定のエビデンスがありCGAでの評価対象の1つ ・白内障の手術ができない全身状態、というのは極めて稀 ・手術適応の…
BigDataのrandomサンプル+前後比較の研究で抗コリン/鎮静剤の新規使用は転倒に関連した骨折のリスク増加と一時的に関連しているという結論 Effects of anticholinergic and sedative medication use on fractures: A self-controlled design studyJ Am Geria…
そもそも背景で骨粗鬆症と難聴の関連などなど知らなかったので勉強になりました Osteoporosis, bisphosphonate use, and risk of moderate or worse hearing loss in womenJ Am Geriatr Soc. 2021 Nov;69(11):3103-3113 難聴は米国で3番目に多い慢性疾患ADL…
Pharmacist-led interventions to improve medication adherence in older adults: A meta-analysisJ Am Geriatr Soc. 2021 Nov;69(11):3301-3311.成人のアドヒアランス改善(Med Care. 2010;48(10):923-933.)喘息の患者のアドヒアランス改善(Eur Respir J. 2…
骨粗鬆症に対するBP製剤の効果はすぐにはでないので...どれくらいの予後があれば骨粗鬆症の治療を開始するか...という問題がありますIndividualizing Prevention for Older Adults(J Am Geriatr Soc. 2018 Feb;66(2):229-234.)の文献では70歳以上の女性 8ヶ…
最近JAGSでLonelinessに関する文献が多い気がします孤独は約3年ほど健康寿命を短くするという、孤独が健康寿命にに与える影響を評価した研究がでていました Loneliness and health expectancy among older adults: A longitudinal population-based studyJ A…
終末期に社会的孤立と孤独はそれぞれ1/4にみられるが,両者両方を経験する患者は少ないという内容。 孤独感と社会的孤立は相関しない、などなどこの辺の領域の学びになる内容でしたThe epidemiology of social isolation and loneliness among older adults d…
高齢者や認知症患者での疼痛管理の不十分さはGeriatricでの問題の1つです 在宅設定での検証と鎮痛による機能改善を証明した研究になります Pain treatment and functional improvement in home health care: Relationship with dementiaJ Am Geriatr Soc. 20…
Effect of age on treatment outcomes in benign paroxysmal positional vertigo: A systematic reviewJ Am Geriatr Soc. 2021 Oct 26. doi: 10.1111/jgs.17485BPPVは高齢者の転倒リスクを高める可能性があるBPPVの治療のための耳石置換法の有効性に対する年…
Cost-effectiveness of secondary fracture prevention intervention for Medicare beneficiariesJ Am Geriatr Soc. 2021 Dec;69(12):3435-3444Key Points 骨粗鬆症性骨折後の二次骨折予防介入は,メディケア受給者にとってコスト削減になる可能性が高く,結…
VitDの濃度が高いことのPositiveな効果(転倒による入院が減る)を検証した14-15年の研究。ベースラインの血中濃度測定もされていて待望の長期研究、ということで個人的には胸熱な研究です ビタミンDに関しては何回か取り上げさせてもらっているのですが...今…
POLSTは重症患者やフレイル患者の治療強度に影響するか?というシステマティックレビュー ACPや終末期医療において選択肢にあがるPOLST、その効果に関してのレビューになります The influence of POLST on treatment intensity at the end of life: A system…
Quality improvement outcomes from the introduction of a geriatrician into a rehabilitation settingJ Am Geriatr Soc. 2021 Sep;69(9):2648-2658.リハビリ病院において老年病コンサルト/CGAはFIMスコアは改善するという研究 2009年1月1日から2019年6月3…
抗精神病薬やコリンエステラーゼ阻害薬は転倒リスクか?(BMJ. 2021 Sep 9;374:n1925) 今回は投薬前と投薬後をビッグデータを使って比較するという研究。実は治療前の状態が一番リスクが高いという結果で,Benefit/Harmバランスを考える上での試金石になるよう…
歯科介入による高齢者の体重減少の抑制効果(J Am Geriatr Soc. 2021 Sep;69(9):2498-2506.) MEALS ON WHEELの「O」にあたる部分の介入。 歯が少ない人に歯科介入があると体重減少のリスクを減らせるという日本からの観察研究になります。胸熱ですね。 Dental…
JAGSより転倒予防介入のメタアナリシス(J Am Geriatr Soc. 2021 Oct;69(10):2973-2984) 運動+αが有用という結論 Interventions for preventing falls and fall-related fractures in community-dwelling older adults: A systematic review and network meta…
入院設定での非劣性研究という設定ですが,皮下注/CSはもっといろいろな設定でつかってよいと個人的には思っていますAdverse effects of subcutaneous vs intravenous hydration in older adults: An assessor-blinded randomised controlled trial (RCT).Age…
前提の「VitDが充足している」の詳細がみつけられなかったのですが...栄養介入(乳製品を中心としたCaと1g/kg/d目標の蛋白補充強化)のみで骨折や転倒が減る,しかも女性も男性も!!ということで個人的にはすごい研究かなと・高齢者の骨折リスクをへらすための栄…
ガバペンチノイド(プレガバリン,ミロガバリン,ガバペンチン)→浮腫→利尿剤、の処方カスケードの研究(J Am Geriatr Soc. 2021 Oct;69(10):2842-2850.) ガバペンチノイドというくくりを初めて知りました。。 CCB→浮腫→ループに引き続き,リリカ→浮腫→利尿剤の処…
JHMの「Things We Do for No Reason™」(TWDNR)シリーズよりせん妄を呈した高齢者にルーチンで尿検査を行うか? の抜粋です CommonDzのプラクティスやその背景をしっかり見直すよい機会で勉強になりました Things We Do for No Reason™: Obtaining Urine Tes…
鳥と卵、どっちがどっちはともかく...難聴→認知症、だけでなく難聴と身体機能低下速度、難聴と身体機能低下の存在、は関連があるという報告。 このへんは今後出るであろう前向き介入研究に期待、というところでしょうか。 進行中の難聴介入の前向き研究も結…
事件は現場で起きている!?ということで作業療法士による家庭環境を対象とした介入を行った転倒予防のRCT 結果はNegative studyと残念な結果。転倒予防研究はPopulationの選定とアドヒアランスや介入の遵守率がネックな気がしています。Positive studyが出な…
院内でのベッド移動と院内感染症の発症に関連性はあるか、という研究@BMJQS なにをもって不要とするか、の基準は難しそうですが...大事な視点での研究だと思いました Association between intrahospital transfer and hospital-acquired infection in the el…
毎月獨協でさせていただいている老年内科Lecture 今回は脂質異常症をテーマにさせていただきました 日本と海外のガイドラインの比較,6%ルール,有害事象,ノセボなどの確認と 75歳異常,フレイルや終末期の状況でのスタチン継続の是非...etc 話させていただきま…
Individualizing Prevention for Older AdultsJ Am Geriatr Soc. 2018 Feb;66(2):229-234.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29155445/毎月獨協総診で老年内科Lectureをさせていただいていて,その時いただいた質問がきっかけで調べた文献になります JAGS2018…
Get up and go/Timed up and goは色々情報得られるのですが転倒に関するエビデンスという点では実はふわっとしています(J Am Geriatr Soc. 2013 Feb;61(2):202-8.BMC Geriatr. 2014 Feb 1;14:14.Age and Ageing 2008; 37: 442–448)なので個人的にはSPPBのほ…
サルコペニア AWGSのガイドラインがupdateされていたことを最近しりましたということで流し読み より多くの医療者/患者群に適応になりように変化があり、評価にSPPBが組み込まれているのが個人的には好きですAsian Working Group for Sarcopenia: 2019 Conse…