ベッドサイドの付き添いは転倒リスクを軽減するか?
という内容のシステマチックレビュー(Ann Intern Med. 2020 Feb 4. doi: 10.7326/M19-2628.)の紹介です
Sitters as a Patient Safety Strategy to Reduce Hospital Falls: A Systematic Review.
Ann Intern Med. 2020 Feb 4. doi: 10.7326/M19-2628.
背景:ベッドサイドの付き添い人は転倒リスク高い人によく使用されるがコストが高く,有用性は不明
目的:急性機病院において付添人やその代替が転倒に対する影響のエビデンスをレビューした
Data:2019年10月にPubmedで検索,ほか2018年12月までのデーターベースや引用文献の検索など
研究の選択:英語で書かれ,主要転記が転倒,急性期病院の成人を対象にしている,通常のケアに付添人や付き添い人に変わる手段(ビデオモニターやclose observation units)を追加して比較した研究
データー抽出:GRADEの確実性に関して単一のレビュアーとグループディスカッション
データー合成:20の研究が選択基準を満たした。2件が付き添い人,18件が代替手段を追加した。RCTはなく11が時系列研究,1が後ろ向き研究,8つが前後比較研究。全ての研究に1つ以上のLimitationがあった。2つの研究では付き添い人を追加すると転倒が減少するという非常に低いレベルのエビデンスが提供された。8つの研究がビデオモニタリングを含む介入が付き添い人の使用を減らし,転倒には影響がなかったという中程度のエビデンスを提供した。看護師の評価ツール(3つの研究)やclose observation unit(2つの研究)が付き添い人の代替として有用である非常に低いレベルのエビデンス示された。
Limitation:バイアスのリスクが低い研究はなく,出版バイアスがありそう