ある病院総合診療医の備忘録+α

関東在住の総合診療医・老年病専門医です。日々の学びの書き留め用に。 Twitterもはじめました。 @GHhrdtk

【JC】PPIは頭痛に関連するか?(Cephalalgia. 2015 Mar;35(3):203-10 より)

PPIは頭痛に関連するか?(Cephalalgia. 2015 Mar;35(3):203-10 より)


Proton pump inhibitor-related headaches: A nationwide population-based case-crossover study in Taiwan
Cephalalgia. 2015 Mar;35(3):203-10

背景:PPIに起因する頭痛は,発症者の40%で薬剤の中断を引き起こす可能性がある。PPIによる急性頭痛のリスクに焦点を当てた研究は稀で単一の臨床試験に限定されている
目的:PPIの使用と頭痛の関係を全国的な人口ベースのケースクロスオーバー研究で調査する
方法:台湾の国民健康保険データーベースで片頭痛や緊張型頭痛をふくむ頭痛の診断を検索。7d,14d,28dの時間枠でPPIの使用率を比較した。条件付きロジスティック回帰モデルからPPIの使用と頭痛の関連性を判断した。

結果:
314210人が登録された
サブグループ解析では女性の方がリスクが高かった
PPIの中ではランソプラゾールやエソメプラゾールが頭痛の発生率が高かった

交絡因子を調整してもPPIは頭痛リスク増加と関連していた
7dの期間 aOR 1.41
14dの期間 aOR 1.36
28dの期間 aOR 1.20

比較薬として硝酸薬とドンペリドンが選択された
硝酸薬は頭痛リスクを増加 aOR 1.73
ドンペリドンは頭痛はリスクに関係がなかった

PPIのうち
エソメプラゾール aOR 1.78
ランソプラゾール aOR 1.73
ほかのPPIは頭痛の発生率を増やさなかった

緊張型頭痛や片頭痛のリスクを大きく増加させるようなことはなかった
PPIの使用は、女性患者の頭痛のリスクを有意に増加させた aOR 1.76

結論:
PPIの使用は急性頭痛のリスク増加と関連している
特に女性でランソプラゾール(タケプロン)やエソメプラゾール(ネキシウム)を使うとリスクは最大