ある病院総合診療医の備忘録+α

関東在住の総合診療医・老年病専門医です。日々の学びの書き留め用に。 Twitterもはじめました。 @GHhrdtk

【JC】イギリスのプライマリ・ケア領域の診断エラーの測定研究

イギリスのプライマリ・ケア領域の診断エラーの測定研究(BMJ Qual Saf. 2021 Jun 14;bmjqs-2020-012594.)

診断機会の損失は4.3%で発生,37.1%で中等度以上の害をもたらしていた

プロセスでの主な要因は診察,検査の実施と解釈,フォローアップ関連が多く,72%は2つ以上のプロセスでエラーがあった

 

 

Incidence, origins and avoidable harm of missed opportunities in diagnosis: longitudinal patient record review in 21 English general practices
BMJ Qual Saf. 2021 Jun 14;bmjqs-2020-012594.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34127547/

 

 MOD:missed opportunities in diagnosisという概念で多施設後ろ向きランダム抽出で調べられた研究になります

 

2100症例のうち2064症例の解析
記録全体の一致率は79.4%,カッパ係数は0.63
患者さんの平均年齢は49.5歳,平均2.8の慢性疾患,2.8の常用薬
MDOの発生率は4.3%
新規の診断におけるMODの発生率は7.4%
MDOはいろいろな領域にまたがっていたが50%で泌尿器,皮膚/皮下,消化器系だった
MDOで一番大きい要因はEncount(病歴,診察...)で主要因の58%,副要因の10%だった
次が診断テストの実施と解釈(主要因の25%,副要因の10%)
その次が診断情報のフォローアップと追跡に関する問題(主要因の24%,副要因の24%)
MDOのうち72%は2つ以上のプロセスでエラーがあった
MDOのうち37.1%は中等度以上の害をもたらしていた