外傷後の鎮痛はアセトアミノフェン?NSAIDs?併用?
文献によって色々結果がことなるところではありますが...
今回は併用=アセトアミノフェン>NSAIDsの報告
Acetaminophen, Nonsteroidal Anti-inflammatory Drugs, or Combination of Both Analgesics in Acute Posttrauma Pain: A Randomized Controlled Trial
Acad Emerg Med. 2021 Feb;28(2):155-163
目的:NSAIDsとアセトアミノフェンは救急外来で外傷後の痛みを緩和するために頻用される薬である。両者の併用に関しては未だ議論の余地がある。我々は救急外来を帰宅する患者を対象に外傷後の疼痛の治療に両者併用,NSAIDs単剤,アセトアミノフェン単剤を比較した。
方法:2017年3月から2018年11月まで単一の救急外来で実施された前向きRCT。対象患者はアセトアミノフェン単独,高用量NSAIDs(ピロキシカム),両者併用の3群に無作為にわけられ7日間投与された。腫瘍アウトカムは追加の経口鎮痛薬の必要性だった。副次転機として帰宅から7日目までの痛みの変化,残存疼痛,副作用,患者満足度。
結果:追加の経口鎮痛薬は併用群とアセトアミノフェンで同等で,NSAIDs群は追加の鎮痛薬(17.7% vs 11.4%と9.8%)が多かった。7日間の平均の鎮痛効果は3群で同等,患者満足度はNSAIDsで低く(61.8%と63.6% vs 56.1%),副作用はNSAIDsと併用群で多かった