高齢者医療
高齢者診療における"Diagnostic Excellence"とは?(JAMA. 2022 Mar 8;327(10):919-920) JAMAの Diagnostic Excellenceシリーズより抜粋です 個人的にはめちゃめちゃささる内容でした!! 高齢者医療における診断のエッセンスがぎゅっとつまった内容で...非常に…
シロスタゾールでめまいが生じるか、生じるならどれくらいの頻度か、を調べてでてきた文献 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34192807/ PADによる間欠性跛行を対象としたシロスタゾールのメタアナ(脊柱菅狭窄症に対するシロスタゾールではないです) 跛行出現…
チームで話題になったついでにACE阻害 vs 誤嚥予防ちょっと確認してみました (そもそもACE阻害>ARBという話もありますがここでは割愛させていただきます) ①BMJ 2012年のシステマティックレビュー&メタアナ(BMJ. 2012 Jul 11;345:e4260.)②NEJM 2019年の誤嚥…
□フレイルの臨床への応用とClinical frailty scaleに関して The future of frailty: Opportunity is knockingJ Am Geriatr Soc. 2022 Jan;70(1):78-80. JAGSのEditorialを読んで、フレイルの臨床応用やClinical frailty scaleに関して考えたことをまとめてみ…
抑肝散でも高用量や患者背景次第では低Kは起こしうるので注意です。 個人的には低Kだけでなく抑肝散→浮腫→利尿剤追加?、抑肝散→血圧上昇→降圧剤追加?の流れはあまり好きではないです。 うまく使いこなすことも、不要になればoffにすること、も大事な薬だと…
獨協総診でさせていただいている老年内科Lectureついでに、以前から気になっていた抑肝散に関して軽くまとめてみました (補足やコメントなどあれば是非よろしくお願いいたします) □ 抑肝散のBPSD/精神行動症状に対する効果のMeta-Analysis・抑肝散はNPIを7.2…
Hearing assessment—The challenges and opportunities of self reportJ Am Geriatr Soc. 2022 Feb;70(2):386-388難聴のスクリーニングや評価に関してJAGSのEditorialから抜粋 これまでの流れがまとめられてわかりやすい内容でした◯難聴のスクリーニングとし…
JAGSより難聴の自己評価に関しての研究(J Am Geriatr Soc. 2022;70(2):490-500.) よく難聴のスクリーニングで自己評価法を使われますが...認知障害が進めば進むほど自己評価による難聴の感度が低下するという研究でした。 他に認知症ありの高齢者に対する代…
Medication use quality and safety in older adults: 2020 updateJ Am Geriatr Soc. 2022 Feb;70(2):389-397.より紹介論文③ 介護施設職員を対象とした多因子介入で不要な抗菌薬処方は減るか?(JAMA Intern Med. 2020 Jul 1;180(7):944-951.) 安全性を示しつ…
Medication use quality and safety in older adults: 2020 updateJ Am Geriatr Soc. 2022 Feb;70(2):389-397.より紹介論文②BP製剤と非定形大腿骨骨折のリスクに関しての論文(N Engl J Med. 2020 Aug 20;383(8):743-753) Atypical femur fracture risk versu…
Medication use quality and safety in older adults: 2020 updateJ Am Geriatr Soc. 2022 Feb;70(2):389-397.より紹介論文①80歳以上の高齢者で複数降圧剤内服者は安全に減薬できるか?(JAMA. 2020 May 26;323(20):2039-2051.) というテーマの論文紹介①Effec…
4-ATついでに以前から興味があった3D-CAMに関しても調べてみたところ...CAM-ICU vs 3D-CAMの研究や日本語版があることなど色々勉強になりました ①3D-CAM: derivation and validation of a 3-minute diagnostic interview for CAM-defined delirium: a cross-…
チームで低活動型せん妄に関してディスカッションになったついでに調べてみました② 4-ATに関して+低活動型せん妄に関しての前置き(長文)になります😊 低活動型せん妄に関しての前置きです □低活動性せん妄に関して(BMJ. 2017 May 25;357:j2047)(完全に抜粋です…
チームで低活動型せん妄に関してディスカッションになったついでに調べてみました(今回はアリピプラゾールに関して) ①An open trial of aripiprazole for the treatment of delirium in hospitalized cancer patientsPalliat Support Care. 2011 Dec;9(4):35…
【備忘録】Renal or Muscle? CKD+サルコペニア の高齢者の蛋白/栄養は? 獨協で毎月行わせていただいている老年内科/高齢者医療のときに栄養や蛋白の目標量に関して質問をいただいた質問をきっかけに調べなおしてみました 前からちょっと興味があることでも…
□高齢者の貧血に関してのTIPS/備忘録 まだ備忘録段階なのですがざっとわかっていることをまとめてみました。疫学,予後の関連,診断,UAAの定義...いろいろ勉強になりました。 貧血が機能や予後に関連している...というのはそりゃそうだと思う反面,いままで抜け…
Association between age at onset of multimorbidity and incidence of dementia: 30 year follow-up in Whitehall II prospective cohort studyBMJ. 2022 Feb 2;376:e068005. 高血圧,聴覚障害,喫煙,肥満,うつ病,糖尿病...いろいろ認知症も予防可能な部分が…
Association Between Cataract Extraction and Development of DementiaJAMA Intern Med. 2022 Feb 1;182(2):134-141. 認知症のリスク 12個(教育不足,高血圧,聴覚障害,喫煙、肥満,うつ病,運動不足,糖尿病,社会的接触の少なさ,過度のアルコール消費,外傷性脳…
話題になっていた論文ではありますが...UpToDateの「What's new in geriatrics」より抜粋⑤終末期のDeath rattle,いわゆる死前喘鳴,のどのゴロゴロに対してブチルスポコラミン 20mgを1日4回CSの有用性を示したRCT Effect of Prophylactic Subcutaneous Scopol…
UpToDateの「What's new in geriatrics」より抜粋③ パーキンソン病および関連疾患は神経変性疾患の中で2番目に多にも関わらずあまり緩和ケアが行われていない...という背景からパーキンソン病(PD)および関連疾患の緩和ケア/ホスピス紹介基準が提唱されました…
UpToDateの「What's new in geriatrics」より抜粋② 高齢者の進行癌でCGA(高齢者総合機能評価)で1つ以上該当しそうな人に、CGAを行うと化学療法の副作用低減だけでなく転倒やポリファも改善する、という多施設クラスターRCT CGA!!CGA!!CGA!! Evaluation of ge…
2022年ということでUpToDateの「What's new in geriatrics」より抜粋① 高齢者医療としては ・白内障への介入は股関節骨折や転倒介入に関して一定のエビデンスがありCGAでの評価対象の1つ ・白内障の手術ができない全身状態、というのは極めて稀 ・手術適応の…
BigDataのrandomサンプル+前後比較の研究で抗コリン/鎮静剤の新規使用は転倒に関連した骨折のリスク増加と一時的に関連しているという結論 Effects of anticholinergic and sedative medication use on fractures: A self-controlled design studyJ Am Geria…
そもそも背景で骨粗鬆症と難聴の関連などなど知らなかったので勉強になりました Osteoporosis, bisphosphonate use, and risk of moderate or worse hearing loss in womenJ Am Geriatr Soc. 2021 Nov;69(11):3103-3113 難聴は米国で3番目に多い慢性疾患ADL…
Pharmacist-led interventions to improve medication adherence in older adults: A meta-analysisJ Am Geriatr Soc. 2021 Nov;69(11):3301-3311.成人のアドヒアランス改善(Med Care. 2010;48(10):923-933.)喘息の患者のアドヒアランス改善(Eur Respir J. 2…
骨粗鬆症に対するBP製剤の効果はすぐにはでないので...どれくらいの予後があれば骨粗鬆症の治療を開始するか...という問題がありますIndividualizing Prevention for Older Adults(J Am Geriatr Soc. 2018 Feb;66(2):229-234.)の文献では70歳以上の女性 8ヶ…
最近JAGSでLonelinessに関する文献が多い気がします孤独は約3年ほど健康寿命を短くするという、孤独が健康寿命にに与える影響を評価した研究がでていました Loneliness and health expectancy among older adults: A longitudinal population-based studyJ A…
終末期に社会的孤立と孤独はそれぞれ1/4にみられるが,両者両方を経験する患者は少ないという内容。 孤独感と社会的孤立は相関しない、などなどこの辺の領域の学びになる内容でしたThe epidemiology of social isolation and loneliness among older adults d…
高齢者や認知症患者での疼痛管理の不十分さはGeriatricでの問題の1つです 在宅設定での検証と鎮痛による機能改善を証明した研究になります Pain treatment and functional improvement in home health care: Relationship with dementiaJ Am Geriatr Soc. 20…
Effect of age on treatment outcomes in benign paroxysmal positional vertigo: A systematic reviewJ Am Geriatr Soc. 2021 Oct 26. doi: 10.1111/jgs.17485BPPVは高齢者の転倒リスクを高める可能性があるBPPVの治療のための耳石置換法の有効性に対する年…