ある病院総合診療医の備忘録

関東在住の総合診療医・老年病専門医です。日々の学びの書き留め用に。 Twitterもはじめました。 @GHhrdtk

【JC】難聴に対する自己評価の信頼度と認知症の関連(J Am Geriatr Soc. 2022 Feb;70(2):490-500.)

JAGSより難聴の自己評価に関しての研究(J Am Geriatr Soc. 2022;70(2):490-500.)

よく難聴のスクリーニングで自己評価法を使われますが...認知障害が進めば進むほど自己評価による難聴の感度が低下するという研究でした。

他に認知症ありの高齢者に対する代理人評価で「特異度60%」は色々気になるポイントですね。。

 

 

Accuracy of self- and proxy-rated hearing among older adults with and without cognitive impairment
J Am Geriatr Soc. 2022 Feb;70(2):490-500.


目的:高齢者における主観的聴力評価と客観的な評価の一致率や認知症の有無など一致に関連する因子を評価する
デザイン:前向きコホート研究
結果:
難聴の判断はオージオグラムとWHO基準(25db)
 
自己評価(3326件)
認知正常 感度 71.2% 特異度  85.9%
MCI         感度 61.1% 特異度 84.9%
認知症     感度 52.6% 特異度 81.2%
 
代理人による評価(520件)
MCI         感度 65.7% 特異度 83.3%
認知症  感度 73.3%  特異度 60.3%
 
結論:
 
聴力検査と比較して自己評価や代理人評価は難聴に対する感度が低い
認知障害のある高齢者における難聴は主観的評価では過小評価され対処されない可能性がある
 
という概要でした。