ジャーナルクラブ
A Short Report on Single-Center Survey in Diagnosing of Barium Acute Appendicitis https://www.jstage.jst.go.jp/article/jea/advpub/0/advpub_JE20230334/_article/-char/en https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38281746/ バリウム虫垂炎の疫学調査、J E…
ICU搬送ないし死亡症例における診断エラーの頻度は!? Diagnostic Errors in Hospitalized Adults Who Died or Were Transferred to Intensive CareJAMA Intern Med. 2024 Jan 8:e237347 ICUに搬送ないし死亡となった患者の診断エラーは23% 介入ポイントは検…
久しぶりの更新です タイムマネジメンに変わらず苦慮していますが、臨床は面白く日々楽しんでいます。 今年度もよろしくお願いいたします 老年病の専門医ってどうなんですか?と聞かれることがあります 老年病メインというよりは急性期病院メインの総合診療…
脆弱性骨折の既往はあるが骨粗鬆症の治療はされていない...というのはよくみかけるのではないでしょうか。 脆弱性骨折の既往のある患者は2倍のリスクでさらなる骨折のリスクがあると言われています(J Bone Miner Res. 2010;15(4):721-39)しかし、日本におい…
https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0276454(総合診療医+救急医=)Generalistは虫垂炎を見逃しにくい、という単施設後ろ向き研究 PLOS Oneに掲載いただきました!!7年間のデーター集めて、先行文献に基づいて多変量解析しても…
先日のJAGSの論文(J Am Geriatr Soc. 2022 Aug;70(8):2310-2319.)では、座位→立位プロトコルは、仰臥位→立位プロトコルに劣る、という結論 そして、AIMのシステマティックレビュー(Ann Intern Med. 2021;174:58-68)では降圧剤と起立性低血圧に関連はない、む…
Comparison of supine and seated orthostatic hypotension assessments and their association with falls and orthostatic symptomsJ Am Geriatr Soc. 2022 Aug;70(8):2310-2319.起立性低血圧の検出には起立試験、となるわけですが 仰臥位→立位、とやる仰…
Evaluation of the usefulness of costovertebral angle tenderness in patients with suspected ureteral stonehttps://doi.org/10.1002/jgf2.581 Pubmed収載はこれからですがJGFMのPreliminaryにアクセプトいただいた尿管結石疑い症例のCVAtdsの有用性に関…
高フェリチン血症,予想外の値がでた症例がありチームの症例で話題になったついでに調べてみました まとめると ・高フェリチン血症の原因が鉄過剰症であることは少ない(10%未満) ・フェリチンは炎症やサイトカインストーム,腫瘍,肝障害,腎不全,飲酒やメタボリ…
JAMAのせん妄のレビュー(JAMA. 2017 Sep 26;318(12):1161-1174)を読んで驚いたことの1つに、ジヒドロピリジン系、が避けるべき薬剤のListにさりげなく記載があるのに、気付き少し、調べてみました 全然知らんかった。。。というか、マジですか!?と思って、Ta…
低活動型が予後悪い、くらいで、せん妄の重症度、という視点が自分になかったことをJAMAのレビューを読んで気づき少し深堀りしてみました ・せん妄の重症度と期間は色々な予後(死亡,自宅退院,身体機能低下,認知機能低下)に関連している ・CAM-Sは重症度の指…
Delirium in Older Persons JAMA. 2017;318(12): 1161–1174. 2017年のレビューで過去6年をまとめたもの...なので少し古いかもですが最近読んでみてとても勉強になりました 抜粋して箇条書きにしてみました 原著のアルゴリズムは非常にわかりやすくまとめられ…
塩分制限にこだわっているわけではなく最近これ系の発表が多いだけに違いないと思いつつ...HFpEFでの塩分制限に関して否定的な研究が出たので読んでみました Salt restriction and risk of adverse outcomes in heart failure with preserved ejection fract…
既往脳卒中...というとどうしても身体機能面のほうに目がいきがちになってしまうのでこういう視点は大事だと再認識した論文でした 脳卒中後のリハビリがうまくのらない人で低活動型せん妄とうつの鑑別は病棟管理では結構大事かなというのと、別の視点にはな…
急性めまいに対する抗ヒスタミン vs BZOのシステマティックレビュー&メタアナリシスです。 ・単回投与2時間後の症状緩和は抗ヒスタミン>BZO ・抗ヒスタミンの連日投与は1週間後のめまいの改善と関連がない という結果でした 帰宅時処方でトラベルミンなどの…
院内発熱時の指示簿の内容(Dr.callになっているかどうか)で、結果的に菌血症だった症例では、 発熱から1時間以内の血液培養採取率が違う(23% vs 67%) 血液培養採取までの時間が違う(1h vs 6.5h) という単施設後ろ向き研究をPubmedに掲載いただきました https…
新しく立ち上がった病院総合診療医学会の良質な病棟診療WGで運営し始めたNOTEに、「ホスピタリストのエビデンス」に関しての記事を書かせていただきました!! 興味ある方はぜひ御参照いただければ幸いです note.com
◯β-blockerの終末期の中止の現状Discontinuation of beta-blockers among nursing home residents at end of lifeJ Am Geriatr Soc. 2022 ;70(1):200-207 ◯Introductionより抜粋 β-blockerは有用性とともに起立性低血圧,転倒,運動耐容能の低下など低血圧や徐…
「Cervical angina」 狭心症に似た症状をおこしうる頚椎の障害に由来する前胸部痛の1つ 外来でこれっぽい人がいたので復習がてら確認してみました 頚椎病変の好発部位や、痛みの場所によって色々パターンをとりうることがわかって勉強になりました Cervical …
先日のベッドラウンドで匙形爪、いわゆるスプーンネイル、が話題になりました NEJM掲載も不可能ではない!?匙形爪(N Engl J Med. 2018 Aug 30;379(9):e13) そして、匙形爪をみてJOJOのタスクACT1を想起するのは自分だけじゃないはず、と思いつつ、鉄欠乏性貧…
高齢者診療における"Diagnostic Excellence"とは?(JAMA. 2022 Mar 8;327(10):919-920) JAMAの Diagnostic Excellenceシリーズより抜粋です 個人的にはめちゃめちゃささる内容でした!! 高齢者医療における診断のエッセンスがぎゅっとつまった内容で...非常に…
Relationship between the use of preprinted physician orders for hospital-acquired fever and time to blood culture collection: a single-center retrospective cross-sectional study 発熱時の指示簿と血液培養採取までの時間をしらべた後ろ向き観察…
剣状突起痛/Xiphodynia 頻度はまれ(?)ながら心窩部の筋骨格系の疼痛の鑑別に必ず入る疾患の剣状突起痛(Xiphodynia) 少し前の外来で紹介状をみて「剣状突起痛に違いない!!」とおもって意気込んだことがありました カーネット陽性、感覚低下あり、ピンチサイン…
シロスタゾールでめまいが生じるか、生じるならどれくらいの頻度か、を調べてでてきた文献 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34192807/ PADによる間欠性跛行を対象としたシロスタゾールのメタアナ(脊柱菅狭窄症に対するシロスタゾールではないです) 跛行出現…
チームで話題になったついでにACE阻害 vs 誤嚥予防ちょっと確認してみました (そもそもACE阻害>ARBという話もありますがここでは割愛させていただきます) ①BMJ 2012年のシステマティックレビュー&メタアナ(BMJ. 2012 Jul 11;345:e4260.)②NEJM 2019年の誤嚥…
□フレイルの臨床への応用とClinical frailty scaleに関して The future of frailty: Opportunity is knockingJ Am Geriatr Soc. 2022 Jan;70(1):78-80. JAGSのEditorialを読んで、フレイルの臨床応用やClinical frailty scaleに関して考えたことをまとめてみ…
抑肝散でも高用量や患者背景次第では低Kは起こしうるので注意です。 個人的には低Kだけでなく抑肝散→浮腫→利尿剤追加?、抑肝散→血圧上昇→降圧剤追加?の流れはあまり好きではないです。 うまく使いこなすことも、不要になればoffにすること、も大事な薬だと…
獨協総診でさせていただいている老年内科Lectureついでに、以前から気になっていた抑肝散に関して軽くまとめてみました (補足やコメントなどあれば是非よろしくお願いいたします) □ 抑肝散のBPSD/精神行動症状に対する効果のMeta-Analysis・抑肝散はNPIを7.2…
Hearing assessment—The challenges and opportunities of self reportJ Am Geriatr Soc. 2022 Feb;70(2):386-388難聴のスクリーニングや評価に関してJAGSのEditorialから抜粋 これまでの流れがまとめられてわかりやすい内容でした◯難聴のスクリーニングとし…
JAGSより難聴の自己評価に関しての研究(J Am Geriatr Soc. 2022;70(2):490-500.) よく難聴のスクリーニングで自己評価法を使われますが...認知障害が進めば進むほど自己評価による難聴の感度が低下するという研究でした。 他に認知症ありの高齢者に対する代…