ある病院総合診療医の備忘録+α

関東在住の総合診療医・老年病専門医です。日々の学びの書き留め用に。 Twitterもはじめました。 @GHhrdtk

【JC】HFNCのレビュー(Ann Intern Med. 2021 Apr 27. doi: 10.7326/M20-4675.)

HFNCはNIVと比較して初期の急性呼吸不全の管理において全死亡,挿管,院内肺炎を減少させ患者の快適性を向上させる可能性があり,抜管も従来の酸素投与と比較して再挿管を減らし,患者の快適性を向上させる可能性がある、というACPからのレビュー。

HFNCは文献が多すぎて整理しきれていなかったので、さくっと結論のみ流し読み。

 

Effectiveness and Harms of High-Flow Nasal Oxygen for Acute Respiratory Failure: An Evidence Report for a Clinical Guideline From the American College of Physicians.
Ann Intern Med. 2021 Apr 27. doi: 10.7326/M20-4675.
Systematic review

背景:成人の急性呼吸不全の治療にHFNO(high-flow nasal oxygen)の使用が増加している
目的:入院中の成人のARFに対して、HFNOを非侵襲的人工呼吸(NIV)や従来の酸素療法(COT)と比較して評価する。
データーソース:2000年1月から2020年7月までMEDLINE,Embase,CINAHL,Cochrane Libraryを英語で検索
研究の選択:29のRCT(HFNO vs NIV(K=11), vs COT(K=21))を評価した
データーの統合:結果はHFNOとNIVの比較,HFNOとCOTの比較,初期または抜管後の管理別に報告されている。
HFNOは初期の急性呼吸不全の管理において全死亡,挿管,院内肺炎を減少させ患者の快適性を向上させる可能性がある(Low evidence),ただし抜管後の管理では差がない。抜管後の急性呼吸不全の管理において従来の酸素投与と比較して,HFNOは再挿管を減らし,患者の快適性を改善する可能性がある(Low evidence)
限界:
登録された集団や急性呼吸不全,治療プロトコルが違う。試験デザイン,サンプルサイズ,治療とフォローアップの期間,結果の報告の多くは適切に評価するには不十分なことが多かった。プロトコル,臨床医と医療システムのトレーニング,コスト,および資源の使用については不十分であった。
結論:急性呼吸不全の初期管理としてのHFNOはNIVと比較していくつかの臨床転機を改善する可能性がある。抜管後の管理としてHFNOは従来の酸素投与と比較して再挿管を減らし,患者の快適性を向上させる可能性がある。HFNOはNIVやCOTよりも害が少なかった。医師やシステムや資源の使用をふくめた幅広い適応性に関してはよくわかっていない。