入院患者さんでWBC±発熱がまずでて色々検索するも原因不明→その後に下痢でCDIの診断、というCDIあるあるジレンマ
入院患者においてWBC>15000+下痢なし、の状況でCDI検索はするべきかに関してのJC
先行研究(Clin Infect Dis. 2002 Jun 15;34(12):1585-92)
WBCが15000以上で8.5%がCDI
WBCが30000以上で悪性腫瘍を除外した場合は25%がCDI
下痢がなくてもWBC>15000ならCDIを考慮する必要がある
こんな報告や類似報告(Am J Med.2003;115:543-546)などもあるにはありますが...
WBC上昇の原因がよくわからない時に「下痢がなくてもCDIの検査を出す」ということに関してどうなのか、悩むこともあったのですがCIDで論文が出ているのを知りました
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33564820/
Elevated white blood cell count does not predict Clostridium difficile nucleic acid testing results
Clin Infect Dis. 2021 Feb 10;ciab106. doi: 10.1093/cid/ciab106
4年間,4つの病院でWBCの上昇とC.difficleのNAATの結果を調査後ろ向き研究
→入院患者においてNAATの結果とWBCの結果には有意な関係は認められない
→WBC上昇と予後は相関あり(これまで研究と同様)
結論:WBCはCDIの重要な予後指標だが,入院患者における「WBC上昇単独」ではNAAT陽性の予測因子にならない。WBC上昇単独のみ、はCDIの検査の十分な適応とならない。