ある病院総合診療医の備忘録+α

関東在住の総合診療医・老年病専門医です。日々の学びの書き留め用に。 Twitterもはじめました。 @GHhrdtk

【JC】WBC>15000+下痢なし、でCDI検索はするべきか(PMID:33564820)

入院患者さんでWBC±発熱がまずでて色々検索するも原因不明→その後に下痢でCDIの診断、というCDIあるあるジレンマ

入院患者においてWBC>15000+下痢なし、の状況でCDI検索はするべきかに関してのJC

先行研究(Clin Infect Dis. 2002 Jun 15;34(12):1585-92)
WBCが15000以上で8.5%がCDI
WBCが30000以上で悪性腫瘍を除外した場合は25%がCDI
下痢がなくてもWBC>15000ならCDIを考慮する必要がある

こんな報告や類似報告(Am J Med.2003;115:543-546)などもあるにはありますが...

WBC上昇の原因がよくわからない時に「下痢がなくてもCDIの検査を出す」ということに関してどうなのか、悩むこともあったのですがCIDで論文が出ているのを知りました

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33564820/
Elevated white blood cell count does not predict Clostridium difficile nucleic acid testing results
Clin Infect Dis. 2021 Feb 10;ciab106. doi: 10.1093/cid/ciab106

4年間,4つの病院でWBCの上昇とC.difficleのNAATの結果を調査後ろ向き研究
→入院患者においてNAATの結果とWBCの結果には有意な関係は認められない
WBC上昇と予後は相関あり(これまで研究と同様)

結論:WBCCDIの重要な予後指標だが,入院患者における「WBC上昇単独」ではNAAT陽性の予測因子にならない。WBC上昇単独のみ、はCDIの検査の十分な適応とならない。