ある病院総合診療医の備忘録+α

関東在住の総合診療医・老年病専門医です。日々の学びの書き留め用に。 Twitterもはじめました。 @GHhrdtk

【JC】病棟評価で毎日ルーチン診察する意義は?②(J Hosp. Med. 2021 September;16(9):570-571)

前回のPERSPECTIVE(J Hosp Med. 2021 September;16(9):568-569.)に異議あり!!のPERSPECTIVE


個人的にはhypothesis-driven physical examination(HDPE:鑑別診断を考えながら行う身体診察)の視点は大事だとおもっているので,どちらかというと前回の記事よりの考えではありますが...どっちがあってる/正しいというよりは,いろいろな視点の考え方をもったりや普段のルーチンを再考する事が大事だと思っています

 

Counterpoint: Routine Daily Physical Exams Add Value for the Hospitalist and Patient
(J Hosp Med. 2021 September;16(9):570-571)

1.日々のルーチンの身体診察はスキルの維持のために必要

・研修やその後のキャリアで身体診察のスキルが落ちる可能性があるArch Intern Med. 2006;166(6):610-616)
・身体診察はベッドサイドで学ぶのが一番であり,日々のルーチンは大事な機会である
・希な異常を検出するには正常を何百回も繰り返す必要がある

2.診断上のメリットもある

・不十分な身体診察は診断エラーや悪い転帰につながることがある
・入院中に担当医による身体診察で診断や管理が変更されることがある報告も有る(Lancet. 2003;362(9390):1100-1105)
・日々のルーチンの診察は自分たちの臨床推論に対するチェックにもなるし,予想外の合併症や副作用を早期にきづけるかもしれない。

3.医師の燃え尽き防止や医師患者関係の強化のために重要

・日々のルーチンの診察は、患者中心のケアと医師の燃え尽き防止のために重要です。
・ 徹底した検査を行うことで、患者さんは私たちに信頼を寄せてくれます。
・身体診察の儀式は患者と医師の関係を深めるのに重要な役割を果たす(Med Clin North Am. 2018;102(3):425-43)
・身体診察をすることでベッドサイドにいる時間を確保することは燃え尽き症候群の予防になる

主に上記3つの視点から患者およびHospitalistの双方にメリットがあるというPERSPECTIVEでした。