ジャーナルクラブ
介護者のニーズやリスクは多様で、構造化した評価はされていないという報告でした。ぱっと思いつくのがZaritですが...Resultの内容には納得です。そうはいっても非構造化の評価が悪いかどうかは評価が必要だと思います。 (診断学的にもSystem1 vs 2は特に変…
著者がPC医という点でも痺れる蜂窩織炎の診断の難しさを扱ったScoping reviewです(Br J Dermatol. 2019 May;180(5):993-1000) □個人的なまとめ ・薬剤や化粧品使用歴の聴取は大事 ・「抗菌薬不応性」「両側性」の蜂窩織炎は診断見直そう(というか違う) ・症…
救急外来での蜂窩織炎の診断の正診率は7割程度(JAMA Dermatol. 2017 Feb 1;153(2):141-146) 診断も大事ですが,それだけじゃなくて原因検索,治療,再発予防...などなど蜂窩織炎は結構難しい/奥が深い疾患と思っています。 Costs and Consequences Associated W…
島根の和足先生の報告(BMJ Case Rep. 2021 Feb 26;14(2):e241421)千葉の石塚先生の報告(Am J Medに掲載予定)と日本からLACNESの報告が2021年に相次いでいるのできっとunderdiagnosisな人もいるのではないかと妄想しております(自分もACNESは前だよね...うー…
VitDスクリーニングに関するJAMAのreviewです(JAMA. 2021 Apr 13;325(14):1443-1463) 無症候性の人に対してはメリットがない、という結果。VitDスキーな自分としては身体機能,ADL,転倒などをアウトカムとして患者群を選んでやれば...とは思っているのですが…
Eliciting the Patient’s Agenda- Secondary Analysis of Recorded Clinical Encounters(J Gen Intern Med. 2019 Jan; 34(1): 36–40.)が掲載されたJGIMの号のEditorialです 病歴聴取に関してすごく勉強になりました (中断の意味に関してはTriple Eや効果的な…
病歴聴取の中断に関して(J Gen Intern Med. 2019 Jan; 34(1): 36–40.) すごく有名な18sでの中断研究*1,その後...というJGIMからの研究でした。研究自体は意思決定共有ツールを導入しても患者の懸念事項の聴取の割合は改善しなかったという結果。ほかに中断ま…
カーネット徴候の存在を知って全例ルーチンでとるようにしたら最初に陽性になったのが虫垂炎の症例だったのは一つの思い出です腹痛のフィジカルは単一の情報に飛びつくのではなく,症例や状況によってどう使うか/解釈するか、が醍醐味なのかなと思っています …
JAGSのEditorialより We Need a Paradigm Shift Around End-of-Life Decision MakingJ Am Geriatr Soc. 2021 Feb;69(2):327-329 どう解釈するかは色々考えがあると思いますが勉強になりました (現状だとこのへんの進展が漸進的なので...)終末期の意思決定に…
意思決定能力を失ってしまった患者さんのために選ばれた後見人の場合,終末期において強めの治療をするか?という問いへの答えがJAGSで出ていました(J Am Geriatr Soc . 2021 Feb;69(2):342-348.) 違う国の研究なので日本で同じ結果がでるかはなんともですが…
DOAC内服でループスアンチコアグラント(LAC:lupus anticoagulant)が偽陽性になるようです。いままで知りませんでした。。。すみません。。。 (というか,これって結構わからん殺しの予感がっ!!?) そもそも症状はどうなのか、陽性はLACのみで他は大丈夫なのか(…
Medication Use Quality and Safety in Older Adults: 2019 UpdateJ Am Geriatr Soc. 2021 Jan 12. doi: 10.1111/jgs.17018.①Older Medicare Beneficiaries Frequently Continue Medications with Limited Benefit Following Hospice AdmissionJ Gen Intern …
Snap diagnosisの代表例であるACNES(前皮神経絞扼症候群)の1116例の後ろ向き研究の報告です慢性腹痛ではACNESふくめ筋骨格疾患は必ず鑑別にあげる,そしてなによりも病歴と診察(特にCarnett)をしっかりするのがなによりも大事だとおもっています Characterist…
診断エラーのBIG3:血管,腫瘍,感染これらの疫学に関して新しい文献が出ました先行文献の訴訟データーベースのBIG3はこちらになりますhttps://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31535832/Serious misdiagnosis-related harms in malpractice claims: The "Big Three" -…
Decreasing Use of Percutaneous Endoscopic Gastrostomy Tube Feeding in Japan J Am Geriatr Soc. 2018;66:1388–91. Brief report 欧米では高度認知症患者の0.5-38%で経管栄養をうけているが,日本では約50%と頻度が高い。 2014年に厚生労働省がPEG留置の診…
Long‐term prognosis of enteral feeding and parenteral nutrition in a population aged 75 years and older: a population‐based cohort studyBMC Geriatr. 2021 Jan 28;21(1):80.大浦先生の記事でしった日本での研究 結果がわかりやすく,Back groundもふ…
心不全のフィジカル The Role of the Clinical Examination in Patients With Heart Failure JACC Heart Fail. 2018 Jul;6(7):543-551. 一部のみ抜粋 ●Volumeの評価 心室充満圧に関連する症状や徴候:頸静脈土町,肝頸静脈逆流,起座呼吸,Bendopnea/前屈時呼吸…
Physician-level variation in clinical outcomes and resource use in inpatient general internal medicine: an observational studyBMJ Qual Saf. 2021 Feb;30(2):123-132.画像検査が多い医師ほど死亡率,再入院が多い!?という入院管理をする総合内科での…
●利用可能バイアスに関して□vs診断エラーに関して(私見ふくむ)一般論として知識や技術の不足からくる診断エラーは11%(知識が4%,読影などの技術が7%)ということになっています(Arch Intern Med. 2005;165:1493–1499)ですが自験例ふくめどうもそうじゃないんじ…
Tension-type headache in the Emergency Department Diagnosis and misdiagnosis: The TEDDi studySci Rep. 2020 Feb 12;10(1):2446.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32051440/ ERで緊張型頭痛と診断された211人を解析したとこr,緊張型頭痛の診断基準を満…
Prevalence of harmful diagnostic errors in hospitalised adults: a systematic review and meta-analysisBMJ Qual Saf. 2020 Dec;29(12):1008-1018.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32269070/入院中に判明した診断エラー(診断エラーが入院中に明らかにな…
Adverse Events in Long-term Care Residents Transitioning From Hospital Back to Nursing HomeJAMA Intern Med. 2019 Jul 22;179(9):1254-1261.重要性:退院して介護施設へ移行するタイミングは有害事象のリスクが高い。有害事象には適切なケアが提供でき…
Characteristics of Long-Term Care Residents That Predict Adverse Events after HospitalizationJ Am Geriatr Soc. 2020 Aug 20. doi: 10.1111/jgs.16770退院後に有害事象が起きそうな人の予測 長い入院期間,併存疾患の負担の増加,ADL の依存度の増加,お…
Benzodiazepine Use and Deprescribing in Belgian Nursing Homes: Results from the COME‐ON StudyJ Am Geriatr Soc. 2020 Dec;68(12):2768-2777. 施設入所者でのBZOや減薬に関して調べた研究 半分のコップの水問題で少ないと感じるか多いと感じるか...にも…
研修医の先生の記憶にのこった診断エラーのケースをDEER taxonomyで解析するとどうなるか?というテーマで行ったアンケート結果,JGFMのPreliminary ReportにアクセプトをいただいたのがPublishされました https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/jgf2.…
COVID-19 in Older Adults: A Series of 76 Patients Aged 85 Years and Older with COVID-19J Am Geriatr Soc. 2020 Dec;68(12):2735-2743. 85才以上,Clinical Frailty Scoreの中央値は6の集団のCOVID-19の報告 転倒が25%,消化器症状が22.4%,混迷のみの人が…
Statin Discontinuation and Life‐Limiting Illness in Non–Skilled Stay Nursing Homes at Admission https://agsjournals.onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/jgs.16777 First published: 17 August 2020https://doi.org/10.1111/jgs.16777スタチン…
Recommendations for (Discontinuation of) Statin Treatment in Older Adults: Review of GuidelinesJ Am Geriatr Soc. 2020 Feb;68(2):417-425 具体的な指針の提示はないという結論 高齢者医療は個別化とSDMがKeyだと思っているので,まぁ...という感じです…
Discontinuation of Statins in Veterans Admitted to Nursing Homes near the End of LifeJ Am Geriatr Soc. 2020 Aug 12. doi: 10.1111/jgs.16727.背景/目的:余命が限られている人(LLE)や認知症進行期(AD)の人にはスタチンを使用しないことが推奨されてい…
バリウム虫垂炎に関してバリウム造影の4日から4年という報告(J Clin Gastroenterol 1987;9(4): 447–51)もあれば,バリウム造影6時間後の報告(Intern Med 2015;54:1571)もあったようです台湾の大規模研究ではThe Association Between Barium Examination and S…